日本とのつながり65〜新発見〜

15世紀後半になると、コロンブスの新大陸発見やヴァスコ=ダ=ガマによるインド航路発見など、ヨーロッパ勢力の世界進出が始まる。 この大航海時代の到来によってスペイン・ポルトガルは世界の覇権を握りつつあった。 また、フィレンツェではルネサンスが始…

日本とのつながり64〜痕跡〜

大阪府には古代の古墳群が見られる。 これらの古墳は4世紀後半から5世紀後半にかけて建造されたとされる。 最大の古墳は全長486mにもなり、現地に行くと単に森があるようにしか見えない。 これは天皇の陵墓であり、上空から見てようやく全貌が把握できるほど…

日本とのつながり63~歴史を動かす~

イギリスとフランスの百年戦争は15世紀に入っても続いた。 フランス軍が劣勢に陥るなか、1429年にジャンヌ=ダルクが現れる。 彼女はイギリス軍に包囲されていた町を救出した。 そして、ここからフランス軍の反撃が始まり、1453年までにイギリス軍を国内から…

日本とのつながり62〜国の礎〜

奈良は710年から74年間日本の都であった。 日本に律令制が定着し、中央集権の仕組みが整備された時代である。 この時代の木造建造物は中国や朝鮮にはほとんど残っていない。 また、天皇は諸地域に寺を建立させ、その総本山として東大寺が築かれた。 全国に仏…

日本とのつながり61〜攻めぎあい〜

14世紀はモンゴル帝国がロシア・イラン・中央アジア地域に国が分かれていく。 そして、中国では1368年に明が起こる。 モンゴル人などの北方民族に苦しんだ漢民族の王朝が創始されることとなった。 中東ではオスマン帝国(現トルコ)がバルカン半島を制圧して…

日本とのつながり60〜古都〜

平安時代から1000年以上にわたって、日本の都であった京都には歴史と戦乱が凝縮されている。 時の権力者の建物や大寺院が多く焼失した。 かつては八角九重塔が見られた。 大寺院の焼き討ちもあった。 戦国時代の幕開けとなった応仁の乱は、日本の都で11年に…

日本とのつながり59〜圧倒〜

13世紀はモンゴルの世紀といわれる。 空前の大帝国を築いたことは周知の通りだ。 その強さは世界各地を震撼させた。 1206年にチンギス=ハンがモンゴル高原を統一した。 周辺の騎馬民族王朝を葬り去り、版図を広げる過程でイランなどのイスラーム王朝を滅ぼ…

日本とのつながり59〜クオリティ〜

明治時代、群馬県の富岡製糸場には全国から女工たちが集まった。 政府から雇われたフランス人の技術者の指導のもと、質の高い生糸の生産が目指された。 彼女たちは地元に帰り、指導者として技術を伝える使命も担っていた。 しかも、当時の生糸は日本にとって…

日本とのつながり58〜衝突〜

12世紀は世界各地の諸勢力が着実に力をつけてきて、各地で衝突が見られる。 まずは、キリスト教とイスラーム教の衝突である。 キリスト教勢力が聖地イェルサレム奪還を狙い、十字軍を何度も派遣してイスラーム勢力と争った。 特に第3回十字軍は今のイギリス…

日本とのつながり57〜交易力〜

沖縄はかつて琉球王国と呼ばれ、日本と中国。東南アジアとの中継貿易で栄えた。 都の那覇は政治・経済・文化の中心であり、首里城は国王の居城である。 他にも、琉球王国が3つに分かれて争っていた時代の豪族たちの居城が各地に残る。 その場所は住民たちの…

日本とのつながり56〜侵入〜

11世紀は世界各地で大規模な侵入が見られた。 まず、ヨーロッパでは北欧に定住していたノルマン人が10世紀にフランス北部に侵入し、公国を作っていた。 この公国の王であるウィリアムは1066年にイングランドに侵入し、イギリス・フランスにまたがるノルマン…

日本とのつながり55~建築物~

スイス出身のル・コルビュジエが世界中に立てた建築物が国境を越えて世界遺産に登録されている。 日本では、国立西洋美術館がそれにあたる。 建物の1階部分を柱が支え、大きな建物が宙に浮いているように見える。 これにより、建物にスケール感を出すことが…

日本とのつながり54〜分立〜

10世起、ヨーロッパでは東西分立が決定的になる。 西ヨーロッパではフランク王国が分裂し、その内の東フランク王国の国王が962年にローマ教皇から帝冠を授けられた。 これが、現在のドイツ・オーストリアの範囲に位置し、神聖ローマ帝国の始まりとなる。 カ…

日本とのつながり53〜キリスト教の魅力〜

キリスト教の魅力は宗教の価値に気づかせてくれる。 長崎と天草地方には、江戸時代に弾圧から逃がれた潜伏キリシタンたちの集落などが残されている。 江戸幕府はキリスト教の拡大に恐怖を感じ、踏絵を実施した。 キリスト教は禁止された。 しかし、驚くべき…

日本とのつながり52〜華麗なる興亡〜

9世紀、イスラーム帝国が全盛期を迎える。 首都バグダードは150万人の人口を抱え、西はモロッコに始まり東のインダス川に至るまで広大な版図を誇った。 そして、この頃『千夜一夜物語』が誕生したと言われる。 文化面について言えば、ジャワ島で世界最大級…

日本とのつながり51〜巨大な美〜

姫路城の優美な姿は圧巻だ。 そして、そのデザイン性もさることながら、砦としての設計も優れている。 大天守までの道のりは、大きな左回りの螺旋を描く曲輪配置となっている。 熱湯を敵に注いだり、弓や鉄砲を使うための小窓も見られ、防御設備も抜かりない…

日本とのつながり50〜イスラーム王朝〜

8世紀はイスラーム勢力の拡大が著しい。 西に向けては北アフリカを支配後、711年にイベリア半島を征服している。 そして、732年にフランク王国のカール=マルテルと激突する。 この戦いにフランク王国は勝利し、西ヨーロッパのキリスト教世界は防衛された。…

日本とのつながり49〜女神〜

沖ノ島は古代より神聖視されてきた島である。 この島にある宗像大社には航海の安全を祈る女神が祀られている。 古代祭祀の痕跡が残され、銅鏡や金製指輪など約8万点もの奉納品が出土している。 百済との交流を深めていた大和朝廷は、この地域の豪族の航海技…

日本とのつながり48〜一大勢力〜

7世紀の世界を見ていこう。 610年頃ムハンマドがアッラーからの啓示を受けたとされる。 そして、632年にはイスラーム教によるアラブ帝国が創始される。 この新しい一神教は征服活動を伴いながら、急速に広がった。 快進撃といってよく、642年にニハーヴァン…

日本とのつながり47〜銀の世界〜

島根県の石見銀山はかつて世界の銀生産の約3分の1を産出したという。 ヨーロッパ人にとっても日本は注目の的であったろう。 それは国内でも同じだ。 戦国時代には山の領有をめぐって3氏が争った。 銀の積出港を持ち、温泉もある。 一方、ペルーのポトシ銀山…

日本とのつながり46〜強国〜

6世紀を見ていこう。 ユスティニアヌス帝がローマ帝国の再興を図り、地中海帝国を実現している。 ローマ法の集大成である『ローマ法大全』を完成させ、ハギア=ソフィア聖堂をコンスタンティノープルを建立している。 この聖堂はビザンツ様式の代表例とされ…

日本とのつながり45〜世界観〜

岩手県南部平泉はかつて浄土の都だった。 金と馬が産出されるこの地は、大きな経済力を誇り、かつては京都に比肩しうる街であった。 京都の平等院鳳凰堂を模した阿弥陀堂や浄土式庭園も建設され、極楽浄土の世界を現出していた。 しかし、後の災禍でほとんど…

日本とのつながり44〜乱立〜

5世紀はゲルマン人の大移動が始まり、476年に西ローマ帝国を滅ぼす。 481年には、ゲルマン民族の一部族であったフランク族のクローヴィスが即位し、北イタリアからフランスにかけて支配した。 彼はカトリックに改宗し、支持を広げた。 いわゆるフランク王国…

日本とのつながり43〜神々しさ〜

ギリシャのメテオラには高さ20〜400mの尖塔状の岩塊と岩の上に築かれた修道院が24棟見られる。 これは11世紀ごろにギリシャ正教の修道士たちが移住してできたものだ。 メテオラは神への祈りと瞑想に没頭したい修道士たちにとって理想郷といえる場所だった。 …

日本とのつながり42〜分裂〜

4世紀を見ていこう。 ローマ帝国では313年にミラノ勅令が発布され、キリスト教が公認され、392年にはキリスト教が国教化された。 あのキリスト教が最初は弾圧の対象だったことは、歴史で学べる興味深い事実だ。 330年にはコンスタンティノープル(改称名)が…

日本とのつながり41〜海〜

広島の厳島神社は海上に浮かぶ。 平安時代末期には平清盛が宋との貿易をさかんに行ったことから、航海の守護神を祀る神社として整備されていった。 境内には日本で唯一の海に浮かぶ能舞台がある。 4本の控え柱を持つ大鳥居は約60tあり、地面に固定されずに自…

日本とのつながり40〜賑わい〜

3世紀、ローマ帝国では軍人皇帝時代が訪れた後、ディオクレティアヌス帝が4分統治を行なっている。 一方、イランでは224年にササン朝ペルシアが起こり、インドのクシャーナ朝を滅ぼしている。 さらに、241年にはメソポタミアを占領し、260年にはローマ皇帝ヴ…

日本とのつながり39〜豊かな水〜

北海道の知床半島は長さ約70km、幅約25kmの細長い半島である。 中心部を1500m級の山々が貫く。 このため、半島の東西では気候が大きく異なり、夏のオホーツク海側は高温で降水量が少なく、太平洋側は低温で降水量が多い。 そして、この一帯は地球上で最も低…

日本とのつながり38〜文化〜

1世紀を見ていこう。 ローマ帝国は五賢帝時代を迎え、「パクス=ロマーナ」(ローマの平和)が訪れる。 98年にはトラヤヌス帝が即位し、メソポタミアの征服に成功し、ローマ帝国の領土は最大となった。 一方、インドでもクシャーナ朝が最盛期を迎える。 130…

日本とのつながり37〜ブナ林〜

ドイツ、スロヴァキア、ウクライナには原始の姿を残すブナ林が見られる。 キンメフクロウなども生息している。 ドイツでは15カ所が登録され、その面積は360㎢にもなる。 古城やビールのみならず美しい自然も味わいたい。 日本の白神山地でもブナの原生林が見…